
鼻の診療
鼻の診療
当院では鼻に対し、鼻鏡、鼻内視鏡、C T、アレルギー検査などを適切に診断に用い、治療に繋げます。
当院の院長が今まで耳鼻咽喉科の専門医・指導医として多くの手術を経験した中で、特に鼻の手術が一番多いため、専門的な意見をご希望の方は遠慮なくご相談ください。
急性鼻炎とはいわゆる鼻かぜのことです。細菌やウイルスの感染で鼻内に炎症が及ぶことで鼻汁、嗅覚低下、くしゃみなどが起こります。たかがかぜですが悪化すると中耳炎や急性副鼻腔炎を起こす可能性があり、小さなお子さんでは、特に早期の適切な対応が必要になることがあります。当院では鼻処置をして、ネブライザー(薬液を細かい霧状にして吸入する機器)を行い、症状に応じて適切な薬を使用します。
アレルギー性鼻炎は、スギ花粉などによって季節限定で引き起こされる花粉症と、ダニやハウスダストなどによって年中引き起こされる通年生アレルギーに大別されます。
アレルギーの原因物質と症状が現れる時期は以下です。
アレルギーの原因物質が鼻の中にはいってくると。鼻づまり、くしゃみ、水のようなサラサラした鼻汁、目のかゆみなどの症状が現れます。ひどくなると鼻血を繰り返します。
当院で行っているアレルギー検査で原因が特定できたら、可能な限り原因の回避と除去(こまめな掃除など)を指導します。治療は薬物療法が広く行われて、当院では根治的な治療法として舌下免疫療法も行っています。
またスギ花粉症では難治性の場合、注射治療も行っています。当院ではスギ花粉症に対するゾレアという分子標的治療薬の注射があり、分子レベルで高い治療効果をもち、副作用も抑えられています。適応は12歳以上の患者様で採血を行い、重症スギ花粉症と判断された患者様が適応です。
アレルギー性鼻炎は、正しい診断と治療で症状の改善が期待できます。つらい症状にお悩みの場合はお早めに当院に受診されることをお勧めします。
アレルギー性鼻炎ととてもよく似ている症状がでますが、こちらは物理的な刺激などが原因で起こります。物理的な原因としては、食事時の刺激、温度差での刺激などです。アレルギー検査のみでは診断は困難ですが、症状を元に予想は立てやすく、治療はアレルギー性鼻炎に準じて行います。
急性鼻炎から移行するケースが多く、急性鼻炎の症状が3ヶ月以上続くと慢性鼻炎と言われます。
急性鼻炎と同じく鼻汁、嗅覚低下、くしゃみが続きますが、原因を特定できないことも多いですが、当院ではCTがありますので、後述の副鼻腔炎との鑑別は容易にできます。
副鼻腔とは鼻の周囲にある4つの空洞(篩骨洞・上顎洞・前頭洞・蝶形骨洞)のことを指します。
副鼻腔炎とは、この4つの空洞のどれかが炎症を起こしたものを指します。
急性鼻炎の症状(鼻汁、嗅覚低下、鼻づまり)に加えて、鼻の中の悪臭、鼻水が喉に流れる、頭痛、目の周りや頬の痛みが生じます。治療は急性鼻炎と同じく、当院では鼻処置をして、ネブライザー(薬液を細かい霧状にして吸入する機器)を行い、症状に応じて適切な薬を使用しますが、必要に応じて、副鼻腔の出口を広げる手術を併用することがあります。多くは1ヶ月以内に治りますが、3ヶ月以上経過すると以下の慢性副鼻腔炎に移行します。
3ヶ月以上症状が続く副鼻腔炎を慢性副鼻腔炎と言います。完治までに長期間の治療が必要になってきます。当院ではCTがありますので正確な診断が可能です。
症状は急性副鼻腔炎同様に鼻汁、嗅覚低下、鼻づまり、鼻の中の悪臭、鼻水が喉に流れる、頭痛、目の周りや頬の痛みが出現しますが鼻内にポリープ(鼻茸)ができるケースもあります。
治療は急性副鼻腔炎の場合と同様に鼻処置や、抗生剤、消炎剤などを使って根気よく治療していきますが改善が乏しい場合やポリープが形成されている場合には手術治療が必要になることもあります。
鼻中隔(びちゅうかく)とは、左右の鼻の穴を真ん中で隔てている壁のことです。成人の7割は鼻中隔が左右どちらかに曲がってるのが普通ですがほとんどは無症状です。曲がりすぎて片方の鼻づまりを引き起こすのが鼻中隔弯曲症です。あくまで鼻の内部の曲がりなので外見からは曲がりは分かりませんが、診察することで容易に診断できます。
鼻中隔弯曲症があるとアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎が悪化しやすくなります。
鼻中隔の弯曲が軽度であれば対症療法で、重度の弯曲では鼻中隔矯正術という手術を考慮します。
片側の鼻づまりにずっと悩んでいるという方は、まずは当院へ受診していただき、適切な治療を開始することをお勧めします。
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などの炎症を繰り返してると、鼻の粘膜の一部が肥厚して、常に鼻づまりが起こります。また一部の点鼻薬を長期で使い続けることで薬剤性の肥厚性鼻炎になることもあります。
治療は原因によって異なりますのでまずは当院へご来院ください。
嗅覚障害は、においを感じる経路に障害が起こり、正常ににおいを感じることができなくなる症状のことです。においとともに味覚も分かりにくくなることがあります。
上述の疾患すべてで起こる可能性がありますが、それ以外にも臭いを感じる神経自体の障害で起こることもあります。
治療は原因によって異なりますのでまずは当院へご来院ください。
鼻出血は、ごく一般的にみられる症状で、とくにお子さんは日常生活でしばしば起こります。鼻の打撲でも起こりますし、アレルギー性鼻炎などで、鼻を頻繁にかんだり、鼻の穴を指でいじったりすることでも起こります。
また、高齢者で高血圧症や動脈硬化症の方は、血液をサラサラにする薬を飲んでいることが多く一度鼻出血が起こるとなかなか止まらず繰り返します。頻繁に繰り返したり15分以上経っても血が止まらない場合は、早急に耳鼻咽喉科を受診してください。治療は出血点をレーザーで凝固したり、止血剤の投与などがあります。
また、鼻出血が直接生命にかかわることは少ないですが、血友病や白血病などの重大な病気が背景にある場合もあります。なかなか鼻血が止まらない、頻繁に鼻血が出る、という症状がある方は一度耳鼻咽喉科での検査をお勧めします。
小さなお子さんで、鼻の中におもちゃなどの異物を入れてしまい取り出せなくなってしまうことがよくあります。そのような場合、鼻内を観察し専門の鉗子やフックで摘出します。とくにボタン電池を入れてしまうと粘膜を損傷し、鼻中隔に穴が開いてしまうことがあるため、早期に当院にご来院ください。
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